皐月賞追記
今回は風の影響が強かったので、着順とタイムをすんなり信じるかは微妙。
リオンディーズは向こう正面向かい風を受け、最後の直線は追い風を受けれなくて、それでも4着入線(5着)なので本来の能力はもう少し上と考えるべき。
1~2着馬は向こう正面うまくポケットに入っていたようであり、最後の直線は追い風なので外に出して背中(馬の場合はお尻か)を押してもらって伸びた。
デムーロの誤算は、リスペクトアースが3コーナー入り口まで先頭を守れなかったことに尽きる。おそらく彼は、3コーナーまで2番手で風を回避しつつ、その後トップに立って直線入り口で真っ先に風を受けて突き放す、さらに外に出して風を受け続けることを考えていたはず。実際外に出して進路妨害を取られている。想定では外に出しきるまで後ろは来ないと踏んでいたはずだが、向こう正面で力を使いすぎた分余力がなかった。
そう考えると影の主役はマウントロブソンで、向こう正面でリオンディーズが先頭に立つ場面、外からかぶせていった後にすっと下げている。これがマカヒキ(オーナー同じ)への援護射撃だったとしたら恐るべしだなと。
ディーマジェスティが来た以外は人気通りの決着なので、多くの人(関係者も観客も)の見立ては、ディーマジェスティに対する評価以外はほぼ正しかったと言える。
その意味では、これで3歳牡馬の力関係はほぼ固まったと言える。
1~5着馬まではほぼ互角。ただし、エアスピネルはやや落ちる。
ディーマジェスティと似た位置取りで上がり34秒台を出せなかった馬は実力不足。
リオンディーズより後ろで上がり36.1秒を出せなかった馬は実力不足。
そう規定すると、ダービーで着に入れる可能性があるのは8着馬までということになる。(着狙いという意味ではおまけで上がり36.2のアドマイヤダイドウまで入れるかは若干悩ましい)
あとは、別路線組。
皐月賞雑記
ディーマジェスティは18番枠で無理と思ったが、
騎手も含めて最後まで残しておくべきだった。
従来のディープの好走馬とは違う配合ということで、狙いづらかったのは事実。
一発大物血統のRibotを受け継いだという意味では、
種牡馬としては順風とは言わない代わりに超大物自分以上の大物を出せるやも知れぬ。
SSxBTという日本でしか見られないようなHail to Reason クロス。
まあ、一発を狙ったこのクロスがアベレージよく良い馬を出すとは思えないし、
この馬自身の今後の活躍をもう少し見ないとなんとも言えない。
サトノダイヤモンドとディーマジェスティは持続ディープでブリランテタイプ。
マカヒキは切れるディープで、キズナタイプ。
2頭のキンカメ産駒はどちらも距離短縮がいいような印象。
キンカメはころっとしているんで尚更そう見えるだけかもしれないが。
皐月賞続き
枠順決定。当日雨予想。
結構悩ましい展開かと。
ドレッドノータス:ハービンジャーxSS
ハービンジャーは今年が勝負なイメージで、この馬とプロフィットがどう走るかで今後の運命決まりそう。
個人的にはハービンジャーに特に良い印象はないが、道悪は悪く無さそう。
普通なら力負けと言いたいところだが、絶好枠で道悪もこなしそうで、勢いのある父でどうか。ナムラシングンも同様。
アドマイヤダイオウ:ディープxクロフネ
母父クロフネをイチ押ししているので個人的にはあり。
マウントロブソン:ディープx Mr. Greeley
クロフネをフィリーズサイアーと言っているからには、この馬も推す必要がある。
クロフネの性染色体Xはその母ブルーアヴェニューから受け継いでいる。
従って、この馬の母ミスパスカリは、クロフネが持つ、Xを1/2の確率で受け継いでいる。
もし、持っていれば、更に1/2の確率でそれを受け継ぐ。
普通に考えれば力負け。
でも、ちょっと期待をかけさせてくれる、そんな馬。
以前体が小さくても良い成績をあげた馬は種牡馬として成功する可能性があるかもと書いた。
その意味でドリジャは父ステゴと同じく小さい体で優秀な競走成績を収めた(ディープも小さいという意味では同じ)。この時点で4頭500万勝ちがいるのは結構優秀だと思う。
種牡馬としてはオルフェ以上かもしれない、そんな期待も込めて、この馬と、アルカサル(今回は出てないけど)には注目。
以下人気と合わせて
ディーマジェスティ:ディープxブライアンズタイム
SSxBTは良いとはいえないが代が経て少し解消されている印象。
抑えまで。
血統からはイマイチ主流とはいえない。
配合からは、
リオンディーズ、マカヒキ、アドマイヤダイドウ、マウントロブソン。
サトノダイヤモンドは未知数。
道悪で一発あるかもという意味で、
ドレッドノータス、プロフィット、ジョルジュサンク、ナムラシングン、ディーマジェスティ。
騎手や枠も考慮すると最終的には、
リオンディーズ、サトノダイヤモンド、マカヒキ、エアスピネル、アドマイヤダイドウ。ただし、エアスピネルは着狙い。
ただし、応援するのはミライヘノツバサ。
皐月賞
予想オッズから、
リオンディーズ:キンカメxスペ
フィリーズサイアーのスペにキンカメ。基本的には文句なしの配合。
昨年までならキンカメでクラシックは微妙と言っていたが、この数年キンカメの上位牡馬は明らかに質が上がっている。
でも個人的にはジャンポケxシーザリオが見たい(サドヌレ3x3)。
マカヒキ:ディープxフレンチデピュティ
フィリーズサイアーとしては、フレンチデピュティよりもクロフネを推したいと常に書いてきた。
一方で常にそう書くということは毎年のように母父フレンチデピュティがクラシックに乗せてくるとも言える。
特にディープとは比較的相性がよい印象もあり。
マウントシャスタやカミノタサハラとなるか、ショウナンパンドラとなるか…。
サトノダイヤモンド:ディープxOrpen
少なくとも日本では実績のない母父であり、血統的には未知数なところが多い。
サトノさんは毎年こういう馬をクラシックに乗せてくるのでなかなか。
母は血統表の印象よりも長いところを勝っており、haloを強く遺伝している印象。
その意味ではhaloを更に強くしているのは良いのかもしれない。
エアスピネル:キンカメxサンデー
安定の、垢抜けないキンカメ産駒の代表的血統構成、と言っていたら去年ドゥラメンテが一気に突き抜けた。
ただ、成績的にもこの馬はGⅡ番長として長く活躍が見込まれるがクラシックは勝てない従来のパターンで良さそう。
これで勝ったら素直に謝るというか、豊スゲー。
というかね、豊も正攻法で勝てるとは思っていないはずなので、
そういう意味では一発あるかもしれない。
時間があればミライヘノツバサ当たりまでは考察したい無理かも。
ダービー回顧
名前挙げた馬で決まったとはいえ8頭じゃ予想にはなっていませんよ、と。
ドゥラメンテは強かったの一言。
馬も強いが騎手の力もあって、今回は非のうちようがなかった。
逆に言えば着差ほどクラウンとスティールとの差はないかもしれない。
サトノラーゼンはインベタなので、実力だけ見ればこれ以上の上積みはなし。
サトノクラウンは外を回った分、実力的にはラーゼンよりも上。
リアルスティールもラーゼンよりも少し上かな、位。瞬発力勝負にならなかったので、展開次第ではG1に届くこともあるだろう。
クラウンとリアルは展開のアヤで着順が入れ替わる程度の実力拮抗と思う。
5着以下は現時点では実力不足。
ポルトは血統的には一番好きだが(そこの評価は変わらない)力不足。
出遅れたのであれば、上がり最速とは行かなくても34秒前半どころか35秒では。
まあ、レースを諦めているだけかもしれないので100%力不足とは言えないかも(と思って結局騙されるかもしれない)。
2015ダービー
今年の春は明らかにキンカメに風が吹いていたが、
東京開催あたりから風がやんできている印象。
先週のオークスの結果からも、ディープが一番手。
ダービーは比較的傾向がはっきりしていて、
ディープ、ステイ、ハーツ>キンカメ(キングマンボ系)>(ブラックタイド?)>その他
その他には、比較的マイナー血統で強い馬か、穴。
従って、今年は
ディープ:サトノラーゼン、ポルトドートウィユ、リアルスティール
ハーツ:ベルラップ
キンカメ:レーヴミストラル、ドゥラメンテ、ミュゼスルタン
ブラックタイド:コメート、キタサンブラック、タガノエスプレッソ
その他:サトノクラウン(過去に出走例がない父系だが自身の成績が良い)、穴としてはミュゼエイリアン(母父エルコン:キングマンボ系)、タンタアレグリア(2400での成績が比較的よく母の繁殖成績が良い)
ここまでの成績から実力、距離適性的に問題ないと思われるのは、
ディープ産駒3頭とレーヴ、ドゥラの5頭。
ポルトドートウィユは母父クロフネというのが良い。クロフネは明らかなフィリーズサイヤーなので、クロフネを母父にもつ強い馬は高い確率で良いX(性染色体)を持っているはず(従ってポルトドートウィユはもし繁殖入りすればフィリーズサイヤーになる可能性あり)。リアルスティールはディープの当たり配合。サトノラーゼンが血統的には一番押せないが・・・。
レーヴは母の繁殖成績がよく、ここまでの成績も比較的良いが、クラシックでは少し足りないキンカメに更に何かを追加、という部分が昨年のトゥザワールド同様ない。一方でドゥラはそこをトニービン(と言うかエアグルーヴ?)でおぎなったのであろう。
リアルスティール、ドゥラメンテ、ポルトドートウィユの順だが、福永がダービー勝てるかなあ・・・。
これ以下は馬だけでは絞りにくいので、騎手で絞って岩田、蛯名、川田、横山、ルメールあたり。
サンデーサイレンスの遺伝子
もしかしたらサンデーサイレンスは何らかの遺伝子の突然変異を持ち、それが産駒の類まれな能力につながっている可能性がある。
ここではそれをSS遺伝子としよう。
SS遺伝子はサンデーサイレンス自身は1本しか持っていないはずなので、SS/N (normalの頭文字でNとする)とあらわす。
すると、産駒は1/2の確率でSS遺伝子を受け継ぐ。
したがってサンデーサイレンス産駒は1/2の確率で能力をもつことになる。
現実には負の遺伝子や、他の能力の関係もあるので確率は当然下がるが、だがG1を勝つほどの馬はこの遺伝子をほぼ持っているといえよう。
常染色体優性遺伝はきわめて強い遺伝形式なので、SS系種牡馬が高い種牡馬成績を上げることは想像に難くない。すなわち、優秀な種牡馬の父としての条件としてはこれ以上ない遺伝形式である。